65歳の日記

淡谷のり子さんを近くに感じた朝

いつも通り、目覚めにyoutubeを見た。

何故か、まだ昭和の時代のモノマネ番組が出てきた。

私も当時、時々見ていた番組(好きな分野ではないのであまり見てはいない)

若き「あのねのね」や榊原郁恵ちゃんが司会をしていた。

今日見たのは「清水アキラ」さん。

審査員で座っておられる「淡谷のり子」さんのモノマネだった。

面白くて、笑った。

多分、これやっていた当時、私は笑っていなかったと思う。

鼻で「フン」とでも言いながら、くだらね、つまらね…などと言いながらなんとなく見ていたと思う。

ひねくれ者だから(笑)

モノマネ後に審査を求められた淡谷さんは、「気分が悪くなった」と酷評をした。

もちろん台本ありきだと思う。

当時、淡谷さんはこの番組によく出ていたようで、いつもこの調子で笑いをとるタイプのモノマネには酷評を与えていた。

もちろん、すべて台本ありきだろう。

この当時、私は淡谷さんの審査自体が嫌いだった。

もちろん「台本」は理解をしていたと思うが(それなりの大人だったから)淡谷さんの雰囲気が「先生然」としていて、周囲も「先生扱い」をしている。

これが面白くなかったのだろう。

「出なきゃいいのに」と、いつも思っていた。

そんなひねくれ者の私も、年とともに曲がった根性が伸びたのか? 今日は楽しく見た。

どうだろう、可愛げなくて好きではなかった「淡谷さん」がとても可愛い。

実にチャーミングなおばあさんだ。

媚びを売るわけでもなく、ただ淡々と審査をしているのに、可愛い。

おそらく、周囲の全部が持ち上げて、祭り上げている神輿に乗っているのだろうけれど、それもわかりながら、ただ淡々とお話をされているのだろう。

自分の立場もおわかりだろうし、求められていることもおわかりだろう。

それをわかりつつ、コメディの番組に参加をされている。

きっと、淡谷さん、楽しかったのだろう。

不愛想に見えた顔も、今では、楽しさを少し隠しているように見える。

あの、小さな肩は、きっと笑っていたのだろう。

この番組の頃に、万一、小部屋に淡谷さんと二人で閉じ込められたら、おそらく私は呼吸がとまるほど緊張しただろうし、その現実を怨んだことだろう。

なんで、この人と…と。

でも、今もし二人で閉じ込められたとしたら…

きっと、仲良くなれたと思う。

生きた時代は違うけれど、お互いの話を持ち寄って、楽しく笑って過ごせるような気がする。

また会おうねって、言って別れると思う。

そんな可愛くて、チャーミングな女性だと思う。

淡谷さんが変わったのではない。

もちろん私が変わったのである。

丸くなったとか、人間観察がどうとかって事ではなくて、要するに、私が淡谷さんに近くなっただけのこと。

若くて、見なかったもの(見ないようにしていたもの)が見えるようになっただけ。

こうやって、これからどんどん変わっていくのかもしれない。

若い頃って、生意気だ(笑)

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