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私は面食いだ。
不届きながら、不躾ながらも。
どんなとんでもない人でも、美しければ(可愛ければ)実害のない範囲で目の保養としてOKとなる。
近寄らないので、そこからNGとなることはほとんどない。
飽きることは…ある。
それと同時に、クセのありそうな人は苦手だし、近付こうとも知り合おうとも思わない。
勝手にどんどん、悪いイメージを積み上げてしまう。
人から意見を聞くとかはないけれど、私の中で、物語のようなものが積みあがっていく。
あぁ、私は、この人ダメだな。
そう思って、その人がいい人かそうでもないのか、わからないのに「悪人もどき」になってしまう。
今、このネットの時代、否が応でも自分のNGゾーンに入る人が、目にも耳にも入ってくる。
入り口は、ほとんど「外見」だ。
自分を顧みることがないのを咎められないのは、誰にも言わないから。
私と祖先だけが、身の程知らずと責めている。
ここ一週間くらいで、強烈に好きになった人がいる。
幻冬舎の名物編集者「箕輪厚介」さん。
もともと、存在は知っていた。
個性が強くて、苦手NGゾーンにすっぽりと入る。
だから、時々の露出はあえて見ないようにしていた。
最初からフィルターがかかるので、良い内容も悪いようにとってしまう。
それこそ時間のムダだし、もっと嫌いになっても何も良いことはない。
そう思って避けてきた人だ。
何がきっかけか、彼のYouTubeチャンネルを見た。
何に興味を持ったのかさえ覚えてはいない。
1本見てから、今に至るまで何本見ただろう。
50は見ている。
まだまだ本数はあるから、楽しみにさえ思っている。
多分、ご自宅のベランダで、Colemanのイスに腰かけて、時に激しい寝ぐせ頭のまま話をする。
今現在の芸能ゴシップ関連もあれば、政治家やメディアや、幅が広い。
正直言って、話の内容についていけないことが多い。
話の登場人物も多いし、半数以上は知らない。
でも、面白い。
時々、ご自分の健康や嗜好の話に及ぶ。
これもまた、実に愉快な個性を発揮する。
しかも、何も激しくなく、静かで個性的だ。
愉快で、そして、とても可愛らしい。
「男の子」って、可愛いんだぁ。
男の子が身近にいなかった私は、初めて「男の子」の可愛らしさを知ったのかもしれない。
もちろん、可愛いだけではない。
私なんかが考えてもいない、現在のAIがもたらす未来のことも教えてくれる。
良い事聞いたと思って、未来に備えようとも思うけれど、
彼が言う「未来」では、私はもう一線で動いてはいないだろう。
それでも、彼等の話は聞いておいて損はないと思う。

一人の人との出会いが人生の見方を変えてしまうことは多い。
これまでも何人もの人に、目を開けさせてもらった。
やはり、食わず嫌いは損をしていると思う。
情報を選べるこの時代、偏った情報のみを選択できるのに、あえて視界に入ってくるというのは、何かしらの縁や天からの指導があるのかもしれない。
こうしてまた一人、好きになった。
彼のしている「編集」という仕事をもっと知ってみたい。
また知らない世界を見せてもらえるかもしれない。
人生って、まだまだ広がるのだと、なんとなく不思議にも思う。
箕輪さんの「おはようさん」になごんでいる65歳のおじおばさん。
箕輪さん、想像だにしていないだろうなぁ。