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西田敏行さんが亡くなったニュースをみて、珍しく「エッ」って声が出た。
ごく最近、車椅子で移動されている姿はネットで見たけれど、まだまだお元気だと思っていた。
実際、お元気だったのだと思う。
なんだか、突然亡くなられると、色いろな思いが噴き出してしまう。
西田さんと言えば、私は断然「池中玄太80キロ」
実際、撮影当時の西田さんは80キロ以上あったそうだ。ご自身が仰っていた。
土曜日の9時くらいの放送だったように記憶している。
カメラマンの玄太はいつもビニールのような帽子を被って、大きな一眼レフのカメラを肩から下げていた。
妻の子連れの再婚後、急に妻が亡くなって、3人の子どもの父親になってしまった。
最初は、子どもは見ないつもりだったけれど、流れで見ることになった。
この時に玄太が三女の弥子ちゃんに「来るか?」と聞いて、同居となったはず。
決して、美しい愛だけのドラマではなかった。
なさぬ仲の難しさもたくさん描かれていた。
でも、玄太は心根が暖かくて、とてもやさしい。
時々遭遇する性根が優しい人。
玄太はそんな人だった。
玄太はいつもお金に困っていて、よく同僚のヒデさんにお金を借りていた。
ヒデさんは会社の仕事以外でも小金を稼いでいたので、なんやかやと言いながらも貸してくれる。
池中家の3人の子どもには「伯母」がいる。
亡くなった鶴子さんの姉だ。
この伯母が子ども達が可愛くて、池中家に干渉もしてくるが、お金も出してくれようとする。
玄太はありがたがって、借りようとするが、伯母からの愛がある故の干渉に気を悪くして結局、穴をまくるようにその好意をしりぞけてしまい、そして後悔をする。
そんな事を繰り返していた。
あの伯母さんの干渉がお決まりで、私は好きだった(伯母さんは「高田敏江さん」)
玄太といえば…「いまやろうと思ってたのになぁー」
上司のナンコウさんに怒鳴られて、いつも言い訳をしていた。
この手の言い訳。私もよく頭に浮かんでいた。
玄太を見ると、結局は大きな愛情に圧倒をされる。
シリーズの特番だったと思うが、最終的に玄太はアッコと再婚をして、女児をもうけた。
そして、長女の絵里も結婚して女児をもうけた。
玄太が家に帰ると、自分の娘と孫に抱きつかれて、喜びにあふれる。
そうして、物語は終わった記憶だが、合っているかな。
玄太、大好きだった。
西田さんが当たり前にお年を召されたので、玄太の面影はなくなったような気がしていた。
でも、私(私たち)の中で、玄太は今でも走り回っている。
あの番組で玄太を取り巻いていた、多くの人も亡くなってしまった。
いい人が集まって、いいドラマを見せていただいたと思う。
昭和の名作だったなぁ。
ありがとう池中玄太。80キロ。